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より良い醤油を作るため。伝統の技で醸す「鈴木醤油店」のメインビジュアル

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2025.12.05

特集

より良い醤油を作るため。伝統の技で醸す「鈴木醤油店」

天栄村で、明治初期から130年以上続く「鈴木醤油店」。創業当時からの麹蓋(こうじぶた)製法を今も守り、木桶仕込みの醤油を作り続けています。今回は、5代目の鈴木英司さん、そして息子夫婦の良浩さん、洋子さんに蔵を案内してもらいました。空間に染み込むように漂う諸味(もろみ)の香気を感じながら、この蔵だからこその“美味しい”醤油を作る、蔵人の営みをそっとのぞいてみました。

今の時代に“美味しい”と思われる手作り醤油を目指して

田畑の間に佇む「鈴木醤油店」。年季の入った母屋の前に立つと、香ばしい独特の香りが漂います。これは「鈴木醤油店」の諸味の香りです。
朗らかな笑顔で迎え入れてくれた良浩さん、洋子さんが話してくれました。
「蔵に来た方は皆さん、この香りに驚かれますね」「酵母はそれぞれの蔵に住み着いていて、その種類は数百ともいわれています。蔵ごとに蔵つき酵母の種類や割りあいは異なるので、味はもちろん、香りにも個性がでるんですよね」

醤油作りは冬に仕込みをします。蒸した大豆と炒った小麦を麹にし、塩水と合わせ発酵・熟成させて数年。火入れを経て醤油は完成します。
「代々引き継いだ蔵や酵母に、私たちの手間暇があって、初めて“美味しい”醤油が生まれるんです」と良浩さんは話します。

全国でも数少ない麹蓋製法の醤油蔵

麴室(こうじむろ)である石室は創業当時から使ってきたという小さな小部屋。ここに、麹蓋と呼ばれるお盆ほどの大きさの木箱を積み、そのなかで麹菌を繁殖させ麹にしていきます。
取材時、麹蓋は空でしたが、仕込みの時期であれば4日ほどかけ麹を完成させるそう。その間終始、麹蓋を細かく組み換えたり、手作業で混ぜる「手入れ」をしたりと、均一に麹菌が育つよう調整が必要になります。

現在、この麹蓋製法で醤油を製造する蔵は稀で、機械による機械製麹(せいきく)法が主流です。なぜ麹蓋製法で作り続けるのか尋ねると「それが私たちの蔵に調度いいから」と答えてくれました。

「伝統に固執している訳ではないんです。この小規模な蔵に調度いいサイズの石室を引き継いで、そこで仕込むなら麹蓋製法がベスト。大切なのは、目の前のことを観察し、それにあわせて手をかけること。それを繰り返しています」

熟成から完成まで。数年の歳月をかけ出来上がるもの

出来上がった麹は、麹蓋に入ったまま諸味蔵に移動し、剥がして木桶にあけられます。塩水と混ぜ、諸味となり熟成期間に入ります。
「剥がし」によって、萌黄色の麹菌が蔵を舞い、積もっていく様子に、蔵人たちは春の訪れを感じていくのだそう。

2~3年の熟成期間の間は、うまく発酵が進むよう2mもの長さの櫂棒を使って静かに混ぜていきます。諸味蔵の中には、見上げるほどの大きな木桶が9基。他にも小型の木桶も並んでいます。1つの桶につき40分ほどかけて混ぜるというので、かなりの重労働です。
「固さでいうとモルタルをイメージしてもらうと分かるかも。結構固くて重いんです。でも、酸素を送るためには欠かせません」

年月を経た後に仕上がった諸味は、槽(ふね)という道具を使って搾られます。この作業にも2~3日をかけるというので、醤油作りというのは本当に時間がかかるものです。
その後、寸胴鍋で「火入れ」をし、多様な蔵付き酵母たちの香りを際立たせたら、最後に澱(おり)を取り除いて完成。

「手作りでやるなら、そのスペックにあわせた時間をかけてあげないと美味しくならないんですよね」と良浩さん。ただ伝統を守るだけでなく、仕込みの配合を変えてみる、といったこともたびたび試すそう。そのうえで出た“美味しい”醤油の答えが、手をかけること、丁寧にすること、そういった当たり前を守ることだったのだといいます。

本物の手作り醤油はご飯と味わって

取材の最後に「炊きたてのご飯に直接かけて食べてみてください。味の違いがよく分かるから!」と教えてくれた洋子さん。キラキラした瞳がとても印象的で、自分たちの作るものに大きな誇りと愛情を持っていることが伝わってきました。
「鈴木醤油店」の看板商品「平右衛門」は3種類。長期熟成の諸味から搾った「濃口」、素材の良さを引き立てる「淡口」、塩水の代わりに醤油で仕込んだ「再仕込」があります。どれも深みとキレがある逸品。お取り寄せで、それぞれの個性を楽しむのがおすすめです。

(DATA)
鈴木醤油店
住所 福島県岩瀬郡天栄村大字牧之内字矢中2
電話番号 0248-82-2020
営業時間 9:00~17:00
休日 日曜
交通アクセス 東北自動車道矢吹ICから20分
HP https://hishiogura.jp/

ACCESS 天栄村までの道のり